一人情シスのつぶやき

名古屋の中小企業で一人情シスをしている作者が、日々の業務で思うことをつぶやきます。

.netで利用可能な帳票ツール

内製開発している.net(C#)で利用可能な帳票ツールについて調査した。結論としては、高いお金を出さないとまともなツールは手に入らないということ。 価格はすべて税抜き。

使えるが、高い

  • Create!Form: 1帳票設計ライセンス200,000円、1WindowsServerランタイム400,000円。帳票ツールは使いやすそうで機能も十分そうだが、高い...
  • Active Reports for .Net 12.0: 1開発ライセンス300,000円、サーバーライセンス(2core)120,000円。Create!Formと同様、機能は十分だが高い...
  • iTextSharp: 保守されている最新のVer.7(iText)では、ライセンスがAGPLかCommercial License。Commercial Licenseの費用は見積もりを取らないとわからないっぽいが、このサイトによると、1920ポンド(26万程度)..
  • JasperReport: Jaspersoft Studioという設計ツールで設計は簡単そう。.Netから利用しようとすると、Serverを立ててAPI経由での利用だがCommunity ServerのライセンスがAGPLか商用ライセンスの購入が必要。価格は見つけられなかったが、上記製品と同価格帯だろう。... LibraryはLGPLなのに... クライアントをJavaで開発するのは、今の自分の開発スキル的につらい、つらすぎる...

安いが、あまり使えない

  • Reports.net: 1開発ライセンス60,000円、ランタイムは無料。ヘルプ等を見る限り、ヘッダ・フッタやグルーピングという概念がなく、すべての項目を項目名を指定して出力し、ページ送りも自分で行う感じに見える。Excelに自分で出力するのと大差ない。
  • VB-Report 8: 1開発ライセンス85,000円、ランタイムは無料。Reports.netよりもさらに原始的で、ひな形Excelのセル番号を指定して出力する感じ。ひな形ExcelにClosedXMLあたりで出力したほうが早いやん。
  • Access: 14,800円。ランタイムは無料。一部内製アプリで使用しているが、 VBAは見捨てられた言語だし、ソースコードはいったんExportする必要があり、かつ元のバイナリには戻せない。開発しづらい。

無料だが、つらい

  • [Microsoft ReportViewer]: Visual Studio Proに添付。どっちにしろうちの開発用途ではCommunityは使えないので。ただ、社内帳票でよくある、1明細が複数行にわたる場合に対応できない。
  • ClosedXML.Report: 無料。よさそうだが、こちらも、1明細が複数行にわたる場合に対応できないっぽい。
  • 帳票.NET: 無料。最終リリースが2016年。継続性に不安
  • Excel: 全利用者に配布済みなので追加費用不要。ClosedXML等を利用して普通にセル指定で出力。プログラムで頑張ってセルを指定して出力するか、ひな形にてデータの表示とは別にデータの入力個所をまとめておいてプログラム側の負荷を下げるか、どちらにしてもめんどい。帳票の種類が増えてくるとつらさが増してくる。

まともなツールは1開発者でも300,000円から400,000円程度は最低でも必要なのだろう。が、中小企業においてこの金額はおいそれとは出ない。今後も継続的にバージョンアップする必要があるだろうし。 ひとまず、帳票部分のみAccessで開発、そのAccessを.netプログラムに同梱して帳票部分で呼び出す形にできないか調査、ダメならExcelのひな型をなるべく工夫する。あまりにつらくて上記費用が安いと感じられるようであれば購入を申請する形か。